●アーティスト:-
●演奏時間:13:30
●編成:吹奏楽
●グレード:4
●作詞:-
●作曲:Alfred Reed
●編曲:金山 徹
●出版社:ロケットミュージック
【解説】
原曲は、イリノイ州スターリング高校の
ウインド・アンサンブルの指揮者ジャック・シュラーの委嘱によって、
妻アイナ・R・シュラーの追憶のために書かれ、
1979年3月29日、作曲者の指揮によりスターリング高校の
ウインド・アンサンブルで初演されました。
この版は金山徹氏によって、
2016年小江戸ウインドオーケストラのために
小編成用にアレンジしたものになります。
曲は4つの楽章からできていて、
いずれもラテン・アメリカ(中南米)の音楽様式を用いています。
●第1楽章 ソン・モンテューノ
この曲は、キューバやカリブ海の島々の音楽である、
カリプソに似た2拍子の軽快なリズムを基本としています。
短い序奏のあと、木管楽器が軽快なメロディを歌いはじめます。
続いてミュートをつけたトランペットの特徴あるリズムの上に、
木管が長いフレーズを歌い、ホルンやユーフォニアムが絡みます。
はじめの木管のメロディに金管も加わって繰り返され、
第2に主題も繰り返され、はじめの部分に戻って終わります。
●第2楽章 タンゴ
この楽章は、タンゴといってもアルゼンチン風なよく親しまれたリズムではなく、
ブラジル風に高度に洗練されたリズムのタンゴで、
シャッキリした感じではなく、むしろもの憂い感じのする曲となっていて
「サルガッソー・セレナーデ」というサブタイトルがついています
(サルガッソーは西インド諸島の海域の名、海藻におおわれた静かな海)。
この曲は、クラリネットのカデンツァからはじめられ、
幻想的なイントロダクションのあと、ゆるやかな主部に入り、
トロンボーンのリズムの上に木管が美しく歌います。
ヴィブラフォーンが印象的な伴奏を繰り返します。
終始おだやかなムードのなかに曲を終わります。
●第3楽章 グワラチャ
「グワラチャ」はアルゼンチンの酒盛りの歌で、
2拍子のいきいきしたにぎやかな曲です。
ベルや打楽器のリズムの上にクラリネットや
バスーンがにぎやかなメロディを歌い、
このメロディにさまざまなオブリガートが加わり、
リズムも面白く変化します。
●第4楽章 パソ・ドブレ
スペインからメキシコに伝わった
闘牛場のマーチがパソ・ドブレですが、
ここではマーチではなく、舞曲風に書かれています。
曲は情熱的な木管の動きにはじまり、
伝統的な闘牛場のファンファーレがトランペット、
クラリネット、フルートにより3回繰り返され、
そのあと主部に入ります。
ここでは3拍子+2拍子の形の5拍子のパソ・ドブレとなり、
クラリネットを中心とする木管が華やかに歌います。
途中からのびのびとした3/4拍子のメロディもあらわれますが、
再び5拍子のメロディに戻り、3/4拍子となって高潮し、
クライマックスで長調に転調して華やかに終わります。
(秋山紀夫)
価格:39,600円(本体 36,000円)
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